藍坊主 沈默 (月まで響くような彼らの幻燈) 歌詞

ミズカネ

藍坊主 ミズカネ專輯

11.沈默 (月まで響くような彼らの幻燈)

作詞:佐々木健太
作曲:佐々木健太

君のためなら、僕は死ねるよ。
何千何百何十何回でも。
だけど、本當に最後の、最後の一回は、
ぼくがほんとに死ぬときだろう。
何が噓だろう、何が本當だろう、
心はいつもここにあるっていうのに、
空氣に觸れたら酸化してしまう、
ワインのように、
言葉は雨に濡れた鐵のよう。

だから僕らは手を繫いでる、
口づけをし、愛をかわし合うんだ。
空氣を越えて伝わる、噓も本當もなく。
僕らはなぜかそれを知っている。
ジョンレノン、世界平和はどんな形だろう、
柔らかくて暖かいマフィンのようかな、
日曜の朝に響く、フライパンの音のようかな。
ジョンレノン、世界平和はきっとこないよ、
あなたを愛せば愛するほど、
いよいよそんな氣がしてくるんだ。

平和に暮らすこと、大切な人たちと、
それは見えない誰かを相手にしてるんじゃなくて、
觸れて泣いて笑って、抱くと暖かい、
地球の裡側のことなんかじゃない。
何度でも確かめよう、何度でも祈ろう、
全世界が愛に包まれるように。
だけど「無數」の人間を愛しながら、
「ただ一人」を愛せるだろうか。
ねえ神樣、世界はあまりにも廣くて、
何十億の愛と、それを守る摩擦が、
至る所で、煙を上げてる。
ねえ神樣、僕は大事にしようと思う、
平等でも 公平でも ない特別な、
ただ一人と抱き合えることを。
僕らは神のように廣大でもなく、
宇宙のように果てしないわけでもない、
それでも僕らは廣大であろうとする、
次々に溢れ出る可能性を抱えて。

目を閉じて感じた、耳を澄まして感じた、
愛する人よ、何度でも語ってほしい。
夢のような未來を、あまりにももろい理想を、
息が止まってしまいそうな現實で。
激しく搖れている、沈默が震える場所、
決して酸化することの無い、あなたへの想い。